二重窓をポリカでDIY
公開日:
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最終更新日:2015/02/16
古い家で断熱材が入ってなくて寒い…とお悩みのアナタ!まずは断熱効果抜群の二重窓(内窓)を自作で簡単に作ってみましょう。
我が家では、こんなにも違うのか…と驚いてしまいました。もっと早く作っておけばよかった。。
自作した施工例となる画像も載せています。材料はアクリサンデー社の中空構造ポリカーボネート製品であるハモニカーボ(クリア)4mmx1820mmx910mmを4枚使用しました。
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ポリカーボネイト
ポリカといえば同社製のツインカーボが有名ですが、両面UVカットをされていてさらに安価なハモニカーボを選択しました。
ポリカーボネイトとは
ポリカはガラスの200倍、アクリルの30倍と言われる強度と、燃えにくい材質を備えた素材です。
透明で丈夫なので、建材として様々な用途で使われています。
サイズのカットも比較的簡単にできるので加工性にも優れています。ただし、ガラスに比べると透明度で劣る点や、傷つきやすいといった面もあります。
また、熱による膨張や縮小も大きいので考慮しなければなりません。
中空構造
ハモニカーボやツインカーボは中空構造となっており、高い断熱性がありながら軽量で安価な製品です。
ポリカ二重窓の自作例
購入した4枚のハモニカーボで、3つの窓を二重窓にしました。
居間の二重窓(小)
まず、最初に取り掛かったのが生活の中心となる居間の窓の小さい方です。サイズは高さ1200mmx横幅850mmを2枚使用しています。
窓の両サイドにはプラスチック製の枠を付けて強度と見た目を確保しています。
居間の二重窓(大)
続いて、取り掛かったのが同じく居間の窓の大きい方です。サイズは高さ1750mmx横幅910mmを2枚使用しています。
窓の両サイドには当初、先ほどと同じようにプラスチック製の枠を使用しました。しかし、高さが1700mmを超えるという大きな窓ですので強度が足りず撓んでしまいました。。
その為、代用としてアルミ製の枠を急遽取り付けることになったわけですが、強度的にはご覧の通り問題なく、見た目もより良い物となりました。ただこの選択は実はあまり良いことではありませんでした。
風呂場の二重窓
居間の二重窓(小)を作ったときにサイズをカットしたので、かなり大きく余った素材ができました。ちょうど風呂場の窓サイズに使えそうだったので、次は風呂場の二重窓にとりかかりました。
サイズは高さ800mmx横幅400mmを2枚使用しています。
よく見ると分かりますが、居間とは空洞の方向が違い横向きになっています。窓の両サイドには居間の窓(小)と同様に、プラスチック製の枠を付けて強度と見た目を確保しています。
横向きと縦向きでは若干強度が変わるようですが、これくらいのサイズでは補強することで問題なく使用できています。
元々ついていたルーパータイプの窓ではかなりの冷気に晒されてきていたのですが、この内窓を作ったことによって、断熱性や気密性が格段に上がり体感温度がまったく違いました。
以前は体を洗う時とか寒かったのですが仕方ないと諦めていましたが、二重窓を作ったことで相当軽減されたので快適です。
浴室暖房や浴室乾燥といったものも祖父母の家に付けたりしたので便利さは知っているのですが、安価にできる二重窓でも我が家は十分な気がします。
改善の余地
この時作成した二重窓のおかげで、家の断熱効果はかなり上がりました。それは冷暖房費でも目に見えて分かりますし、体感温度としてもはっきりと分かります。
結構適当に作ってしまったので、後からもっとこうしておけばよかったなと思うところがあったので、書いておきます。
アルミは選ぶべきではない
今までの記事でも触れたことがありますが、アルミは熱伝導率の高い素材です。そのため、アルミサッシ同様冷気の影響を受けやすく、今冬は結露こそしませんでしたが、触るとかなり冷たいのが分かります。
日本ではアルミサッシが当たり前に流通しています。戦後爆発的にアルミサッシが増えたので、窓枠といえばアルミサッシと考えてしまうかもしれません。
しかし、世界的にみると窓枠にアルミサッシを採用しているところは滅多にありません!
樹脂製サッシが多く使われています。日本でも特に寒い地域ではアルミサッシではなく、樹脂製のサッシを採用しているところが多いはずです。
樹脂製サッシは断熱効果に優れた素材なのですが、流通しているアルミサッシと比べると相当に高価なのがお財布に痛いところです。。
既成品でよい商品がでた
ポリカーボネートの二重窓を作る上で一番の悩みであるフレーム部分の素材ですが、この記事を書いた後に二重窓で使用しているポリカ素材の販売元のアクリサンデー社から二重窓を作れるキットが販売されたのです。
アクリサンデー社のエコな簡単内窓
樹脂製サッシはとても優秀なのですが、なかなか自作で採用するのは難しく、既成品になってしまうと思います。
この記事を書いた当時はまだ販売予定でしたが、その後販売されたエコな簡易内窓を使えば、簡単なDIYで見た目もかなりいい二重窓が簡単に作れてしまいます。
おすすめのポイント
ポリカーボネート板のハモニーカーボやツインカーボの製品を販売している会社が作った、DIY用の内窓・二重窓なのでとても安心です。
今までであれば、自作するか既成品の部品で、幅の合うものを地力で探さなければならなかったのですが、この製品を使用すればそういった探す手間もありません。
あるようで無かった内窓キット
二重窓を作った当時はもとより、この記事を投稿した当時はまだ販売未定だったのでとても気になっていたのですが、こういう自作用の内窓キットを販売しているところはなかったのです。
窓枠の大きさは家によって様々ですから、どうしても大きさの調整をしなければならないのは変わりませんが、簡単な自作でできてしまうというのは大きなメリットです。
制限と注意点
非常に便利な内窓を作れる商品ではありますが、作れる大きさには限度があります。上記の私の自作でもあった問題ですが、縦方向の長さに制限があるのです。
製品仕様を見る限り、縦方向1.4メートル以上の窓への設置では、構造上撓んでしまうので使用しないで下さい。と言った記述があります。
詳しくはアクリサンデー社の商品ページを見て頂くとして、やはり構造的に縦方向に大きな尺を取った場合のたわみを防ぐのは、製品版をもってしてもなかなか厳しいようです。
それでも縦方向1.4メートル以下の窓に限れば、二重窓が簡単につくれてしまうわけなので、利用する価値は十分にあると思います。
改良された製品が出た
2015.02.14追記
以前紹介した時には高さの制限が付いていたので、せっかく良い商品なのに大型の窓枠に使えないのは少々残念だな〜と思っていたのですが、ついに製品改良された新製品が発売されたようです!
製品仕様を確認してみると高さは2.2M(2200mm)まで設置可能ということなので、大抵の窓枠に使用することができるようになったわけです。
これで大きな窓枠へ設置したくても諦めるしかなかった人も、簡単に二重窓を設置できますね。
他メーカーも二重窓キットを販売
最近では他のメーカーからも二重窓キットを販売し始めています。
こういった企業の動向は、二重窓の効果の高さを裏付けていますし、DIY需要に注目し始めたということでしょう。
今後は価格競争も予想されるので、より安価に高品質の物が提供されていくのかもしれません。
改良した二重窓
冒頭で紹介している自作した二重窓ですが、現在では構造から一新して改良しています。
この記事を最初に投稿してから数年が経ち、情報の鮮度を保つために幾数回か改訂を重ねてきたわけですが、改訂を重ねるうちに、追記では紹介しづらくなってきているので、詳細は別途新しく書き直した記事にて紹介したいと思います。
新しく書き直した二重窓の記事
あとがき
今まで自作してきたなかでも、コストパフォーマンスが高く、簡単なDIYでできて効果絶大な二重窓、内窓は間違いなくおすすめです。
完全に自作で作っても良いですし、便利な既成品を使っても、いいと思います。
窓からの冷気を防ぐだけで、こんなにも違うのか!と驚きの断熱効果を是非体験してみてください。もちろん、夏場もクーラーにも効果的です。
二重窓を作る前と比べると、我が家では相当冷暖房費用の節約にもなりました。
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