ミニトマトの育て方
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ここ数年、毎年植えているミニトマト(プチトマト)は、1苗で500個以上は収穫できてるんじゃないか!というくらい大豊作で、毎日のように採れたての新鮮なトマトを食べれちゃいます。
普通のトマトもいいですが、ちっさいミニトマトは食感も良くて、美味しくて好きなのです。緑のカーテンにはなりませんが、緑の生け垣・フェンスにはなるかもしれないミニトマトを育ててみましょう。
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ミニトマト

ミニトマトと言っても色々な種類・品種のものがあります。
トマトの栽培

ミニではない普通のトマトには大玉、中玉がありますが、ミニトマトは小玉、超小玉くらいの大きさです。
普通のトマトは根っこを深く広く(1~2m)はるので、大きな畑で作ったほうがよく育ちます。なので、基本的に大玉、中玉トマトは地植えで、十分な面積のある畑に植えるのが必須の条件ともいえるわけです。
家庭菜園の味方のミニトマト
我が家のように家庭菜園といった小規模の地植えでは、大きなトマトはやはり育ちにくいのですが、ミニトマトなら十分なほどたくさんの収穫が見込めるのです。
去年の収穫実績を見ると、1苗あたりおよそですが500個は軽く収穫できていたと思います。合計で4つの苗を植えたので、2000個以上…という恐ろしいほど取れてしまいました。
ミニトマトのコスパの高さ

夏野菜のトマトは、スーパーなどで安いところでは時期によって1パック100円台で売られたりもしますが、大抵200円くらい、またはそれ以上はするのではないでしょうか。
1パックあたり何個入っているのかは数えたことがないので不明ですが、仮に20個入っていたとします。ミニトマトの苗はせいぜい1つ数百円ですから、500個収穫できたなら、25パックもの換算になるのです。つまり、25パックx200円=5000円にもなっちゃうわけです!
かなり下世話なお話になってますが、あくまで園芸は楽しみでやっています。やっていますが、これはお得です。めっちゃお得なんです!もう植えるしかないですねこれは。
ミニトマトでも日陰効果
我が家では例年、夏場の日差しが強く、特に西日が当たるキッチンの室温を下げる目的で、緑のカーテン、その代表的なゴーヤを毎年植えています。
ゴーヤ以外にも、パッションフルーツや、夕顔、変わりどころではキワーノも日陰効果目的で植えてきましたが、ミニトマトはカーテンにこそなりませんが、植える場所によっては十分なほどに生い茂り、日陰を作ることもできます。
緑のカーテンならぬ、緑の塊…生け垣になるのです。
ミニトマトの種類
ミニトマトにもたくさんの品種があります。色も赤いのだけではなく黄色いのもありますし、形状も細長いのからまん丸いのまで様々です。
お店で見かける品種の苗も手に入れやすいので、自分好みの品種をたくさんの選択肢から選ぶことができます。
プランターか地植えか
プロが育てたあんどん仕立てに見事に実ったミニトマトのプランターを園芸店でよく見かけたりします。プランターでもしっかりと育てれば、たわわに実り、かなりの収穫を見込めるのはやはりミニトマトの大きな利点です。
我が家でも、プランターで育てたことも何度もあります。しかし、やはり圧倒的な収穫を見込みたいなら地植えが一番です。プランターに毛が生えた程度の我が家の土壌改良したミニ畑でも、十分すぎる収穫ができました。
あまり場所を取らずどこでも設置できるプランターでも育てられ、たっぷりと収穫を見込みたければ地植えにしてももちろんいいというミニトマトは、環境に合わせやすいのがいいところです。
どれくらい成長するのか

一般的にも2メートル以上は伸びると思います。我が家で地植えで植えた話ですが、最終的な苗丈の高さは3メートルを超えていました。
土づくり

土づくりは農業の基礎であり奥義でもある?ものですが、ミニトマトを育てるのに適した土作りをします。
ミニトマトに適した土壌pH
ミニトマトに適した土壌pHは、5.5~7.5くらいと言われています。そのままでも問題はないですが、大体6.0~6.5くらいの弱酸性に土を調整します。この数値は大抵の野菜を育てるのに適した数値でもあります。日本の土壌は大抵弱酸性です。
土壌改良
元々の土壌がかなり悪い場合は、土ごと入れて変えて土壌改良をしたほうがいいケースもあります。
連作障害
毎年同じ土に同じ作物を植え続けていると、連作障害が起こります。トマトは連作には向かない植物なので注意が必要です。
去年の土をリサイクル
はじめて園芸をやるのであれば、新しく土を購入したり、庭の土を耕したり、一から土壌改良します。
何度か園芸をしているのであれば、毎年土を全部入れ替えるような事はしませんし、コストパフォーマンス的にもよくありません。今ある土に手を加える事で再利用していくわけです。
いい苗を選ぶ

我が家ではいくつかミニトマトの苗を選ぶ時に選ぶ基準、注意する点があります。いくつか教えちゃいます。
苗選びの基準・ポイント
- 接ぎ木苗を選ぶ
- 節間の短い太い苗を選ぶ
- 病気を持っていない苗を選ぶ
- 葉っぱが青々と深い苗を選ぶ
- 病気になりにくい苗を選ぶ
- 既に花の蕾を持っていて花が咲いている苗を選ぶ
- メーカー産の苗を選ぶ
だいたいこんなところでしょうか。大きく育てるためにはまず最初の苗選びが肝心です。少々高くても苗はいいものを選ぶというのが私の鉄則です。
苗を植える

ミニトマトの苗を植えるには、適した時期に、適した間隔で、優しく苗を植えていきます。
苗を植える時期の目安
温暖地ではだいたい4月下旬から5月上旬くらいが苗の植え付け時期と言われています。暖地や寒冷地では多少前後します。
我が家では例年ミニトマトの苗植えは少し遅目で、5月中旬~下旬にかけて植えることにしています。
日本列島は暖地、温暖地、寒冷地と3段階で気候分けされたり、5段階で地域分けされてたりします。
苗を植える間隔

ミニトマトの苗を植える間隔はおよそ40cm~50cmほどでも十分です。我家の場合は50cmほど取って植えています。
苗の植え方

基本的に野菜苗の植え方は一緒ですが、ミニトマトやトマトは、少しだけ注意も必要なところもあります。苗を植える手順は以下のような感じです。
- 苗のポッドを植える間隔に配置します。
- ポッド大の穴をスコップなどで掘ります。
- ほった穴の深さや大きさが適切か苗のポッドごとその穴に入れて確認します。
- 苗を手で優しく持ち、人差し指と中指でVの字を作って苗を挟みます。
- その状態でポッドをひっくり返し、やさしくポッドを抜き取ります。
- 根を痛めないように気を付けながら、堀っておいた穴に苗を植えます。
- 苗を植える向きは第一花房を支柱側ではなく手前に向けて植えておきます。
- 周囲の土を集めてかけます。
- 植え終わったら、たっぷり目に水を撒いておきます。
特に注意すべきところは、第一花房(一番下の最初につく花房)の植える向きです。トマト・ミニトマトは、同じ向きに果実を実らせるので、方向を収穫しやすい向きに植えるのです。
支柱を立てる

トマトやミニトマトを育てるための支柱を立てる方法はいくつかあります。
合掌式の支柱を立てる方法
よく畑で目にする事が多い、プロが採用している支柱の立て方に、合掌式があります。X-Xのような形状をした組み方です。
この方法を取るには我が家のミニ畑では狭すぎるので、我が家では下記に紹介している独自の枠組みで、ミニトマトも育てています。
あんどん仕立てで育てる方法
プランター栽培ではあんどん仕立てで育てることも勿論できます。私はミニトマトではこの方法をとってはいませんが、下記の行灯仕立てのやり方を紹介している記事が参考になると思います。
アーチ支柱を使う方法
大きなトマトやミニトマトを育てる支柱の立て方には、アーチ支柱を2つ使ってかなり頑丈な枠組みを組む方法もあります。
大きな畑で育てる場合に向いている方法なので、私はこの方法をとってはいません。同様の構造を持つ枠組みは、上記でも紹介している「行灯仕立ての作り方」の記事が、アーチ支柱を使ったものなので、少しは参考になると思います。地植えの場合はもっと大きなアーチ支柱を使い、深く地面に根入れします。
頑丈な枠組みを組む方法
元々はゴーヤカーテンを大きく育てる為に、数年に渡って試行錯誤して作った、園芸用のネットや防風ネットも張れる頑丈な枠組みを組む方法です。
ゴーヤのみならず、様々な野菜を育てるのに利用しています。ミニトマトやトマトも、この枠組で育てています。
詳しくは下記の記事で紹介しているので、気になる方は参考にして下さい。
脇芽かき・摘芯

ミニトマト・トマト栽培でもっとも重要とも言えるのが、このわき芽を取る、わき芽かきです。
ミニトマトはわき芽を取る

ゴーヤなどは親づるや子蔓を切る摘芯を行いますが、ミニトマトはわき芽を取ります。茎はそのまま伸ばしていくので、ゴーヤで言うところの親づるは切りません。
ミニトマトの摘芯
ミニトマトが大きく育ってきたら、茎を摘芯します。だいたい2メートルくらいの位置で摘芯すると良いです。
誘引

ミニトマトが風などで折れないように、大きく育ってたくさんの実を付けても大丈夫なように誘引をします。
苗を植えた後に誘引する

苗を植えた後に、支柱に麻ひもや、誘引テープを使って、ミニトマトの茎を誘引します。
わき芽を取った後に誘引する

ある程度苗が成長して、わき芽を取った後も、支柱に麻ひもや、誘引テープを使って、ミニトマトの茎を誘引します。
追肥

ミニトマトを大きく育て、たくさんの収穫を得るには追肥は欠かせません。
肥料を与える間隔
苗を植えた後、2~3週間経ったら、追肥(おいごえ・ついひ)を行います。
追肥の肥料は、化成肥料、または、有機肥料、液肥などを与えて育てます。育てる時期によってリンを多く含む肥料を与えたり、肥料の要素の配分を変えたりもします。
化成肥料を与えて育てる

園芸初心者にもっとも向いているのは化成肥料を与えて育てることです。特に有機野菜にこだわりがないのなら、化成肥料を与えるのが楽です。
我が家では有機栽培にこだわって、有機肥料を与える事もありますが、栄養をバランスよく与えられ、楽な化成肥料を使って育てる事も多いです。
ミニトマトは、有機肥料と化成肥料を合わせて育てています。
有機肥料を与えて育てる
せっかく家庭菜園をするなら、化成肥料といった化学肥料を使わず、自然の有機肥料を使った、オーガニックなミニトマトを育てるのもいいでしょう。ただし、化成肥料を使う場合とは違って、色々な問題が発生したり、手間がかかったりするので、園芸に慣れている方や玄人向きです。
苗の成長
苗を植えてから、物凄い勢いで成長していくミニトマトの成長経過です。
苗植えから2週間後の成長

苗を植えてから2週間ほど経過しました。そろそろ、追肥もする時期です。
苗植えから4週間後の成長

苗を植えてから4週間ほど経過しました。一ヶ月経つと苗丈も相当伸びていきます。2メートル近く成長しつつあります。
苗植えから8週間後の成長

苗を植えてから8週間ほど経過しました。二ヶ月経ち、摘芯をしていないと苗丈は3メートル以上に成長します。そろそろ収穫時期です。
収穫

収穫はもっとも嬉しい行事です。それまで手間ひまをかけて育てたミニトマトをたくさん収穫して美味しく頂いちゃいます。
収穫時期の目安

ミニトマトを植えてから、だいたい1ヶ月半~2ヶ月くらい経った時期から収穫できます。温暖地ではだいたい7月上旬~8月末までが収穫時期です。暖地や寒冷地では多少前後します。
収穫量の目安

一般的には、ミニトマトは1株(苗)あたり100個~150個くらいがおよその収穫量の目安です。これだけ取れれば成功と呼べると思います。ちなみに普通のトマト(大玉・中玉)であれば、1株(苗)あたり20~25個くらいが目安となります。
我が家の実績から言うと、1株(苗)あたりで500個以上は軽く収穫できていました。ミニトマトは4株を植えていたのですが、毎日のように収穫して、1回で100個くらい取れていました。そんな状態が一ヶ月以上は続いていたので、4株で3000個くらいは収穫できていたかもしれません。
なので、1株あたり750個としたいところでしたが、かなり控えめにみて、確実に取れていると確信できる1株あたり500個としたわけです。
あとがき
記事を書いているのは2016年ですが、昨年の写真を多く使って記事を書いています。
ミニトマト・トマトは例年、プランターなり地植えで植えているのですが、ここ数年はゴーヤをメインで育てていました。昨年は今までゴーヤやパッションフルーツを植えていた裏庭のミニ畑に、ミニトマトやトマトを地植えで育ててみることにしました。
それまでのプランター栽培とは違い、地植えにしたのでミニトマトは本当に盛大に育ちまくりでした。今年も同じように地植えにはミニトマトを植えていますが、あんまり連作向きではない上に、今年はかなりこのミニ畑の土作りを手抜きしてしまったので、昨年ほどの成長は見込めないかもしれません。それでも今年もぐんぐん成長しているので、収穫を期待して育てたいと思います。
いかがでしたでしょうか、参考になれば幸いです。