ミニトマトの苗の植え方
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意外と知らないことも多いかもしれないミニトマトの苗の植え方をたくさんの写真付きでとことん詳しく解説しちゃいます。
一つ一つは些細な事でも、ちょっとしたコツの積み重ねで収穫に大きな違いが生まれたりもします。苗の正しい植え方を覚えてしまいましょう。
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植え方の手順

用意する道具とか
苗を植えるのに必要になる道具は以下のようなものです。
- スコップ
- メジャー(ものさし)
手順概要
大まかな作業の流れは以下の様なものです。
- 苗のポッドを植える間隔に配置します。
- ポッド大の穴をスコップなどで掘ります。
- ほった穴の深さや大きさが適切か苗のポッドごとその穴に入れて確認します。
- 苗を手で優しく持ち、人差し指と中指でVの字を作って苗を挟みます。
- その状態でポッドをひっくり返し、やさしくポッドを抜き取ります。
- 根を痛めないように気を付けながら、堀っておいた穴に苗を植えます。
- 苗を植える向きは第一花房を支柱側ではなく手前に向けて植えておきます。
- 周囲の土を集めてかけます。
- 植え終わったら、たっぷり目に水を撒いておきます。
苗を植える間隔を決める

ミニトマトを植えるために土づくりをしたミニ畑です。これからここに苗を植えていきます。

植える苗は毎年いくつかの違う複数の品種のミニトマトを植えています。この苗はメーカーものの苗で、サントリーのハニーイエローというミニトマトです。

畑やプランターに複数の苗を植える場合はその間隔が非常に重要です。苗が根をはるのに十分な範囲が確保できないと、苗の成長に大きな影響がでてしまいます。

ミニトマトの苗を植える間隔はおよそ40cm~50cmほどでも十分です。我家の場合は50cmほど取って植えています。
ポッド大の穴を掘る

苗が植わっているポッドの大きさよりも少し大きめの穴をスコップなどで掘っていきます。

慣れてしまうとかなり適当にやってしまうのですが、あまり大きく掘り過ぎないようにした方が良いです。

ポッドは大抵丸型なので同じように丸めの穴を掘っていきます。

これくらいなら調度良いかなと思う穴が掘れました。
掘った穴にポッドごと入れる

堀った穴にすぐ苗を植えてしまいたくなるかもしれませんが、焦る必要はありません。一度ポッドごと掘った穴に入れてみて深さや大きさが適切か確認してみます。この時に掘った穴が深すぎるようなら土を埋め戻したり、堀った穴が小さすぎた場合は広げたりと調整をします。
苗を植えた時に、双葉まで土に埋まってしまうような深さでは深すぎなので注意しましょう。
ポッドから優しく苗を抜く

適切な深さの穴が掘れたら植えるためにポッドから苗を抜きます。手の人差し指と中指でVの字、つまりはピースの状態で、苗の茎を挟みます。

そのまま手首を返して苗を下向きにします。

その状態で根を傷めないように優しくポッドを抜き取るのです。
苗を掘った穴に植える

再び手首を返し苗を上向きにしたら掘ってある穴に優しく苗を入れます。この時、根っこに付いている土をほぐしたりしてはいけません。そのままにしておきます。
第一花房の向きに注意する

苗を植える向きにも気を配りましょう。ミニトマトやトマトは一番最初に花が付く房、第一花房と呼ばれる房の向きにその後も果実を付けるのです。つまり、第二花房、第三花房も同じ方向、向きに生えてきます。

向きを気にせず植えたとしても大した問題とはならないのですが、成長方向に障害物などがあると収穫時などにちょっとやりづらかったりするので、立ち位置と向き合う方向に苗を植えると良いというだけの話です。

第一花房の向きにも注意して苗の配置を調整し終わったら土を掛けていきます。
土をかける

掘った穴と植える苗の隙間にスコップや手を使って土をかけていきます。注意するのは双葉まで埋めてしまわないようにすることです。

苗が倒れてしまわない程度に土の上を軽く押して〆ます。手のひらを使ってかけたばかりの柔らかい土を少し固めるのです。
たっぷりめに水を与える

植え終わったらたっぷり目に水をあげておきます。掘り返した土も水を与えることで締まります。
ポイントと注意点
慣れていればなんてことはないことばかりですが、たかが苗植え、されど苗植えです。コツとなるポイントや注意点を整理しておきます。
ポイント
- 苗を植える間隔を十分に取る。40cm~50cm以上は間隔を離して植える。
- ポッドの大きさよりも少し大きめの穴を掘る。
- 苗は優しく扱う。
- 土をかけたあと少し土を固める。
- 苗を植えた後はたっぷりと水を与える。
注意点
- 双葉まで埋めてしまわないようにする。
- ポッドから苗を抜く時は根っこや葉を傷つけないようにする。
- ポッドから抜き取った根はほぐさないでそのまま植える。
- ミニトマトやトマトは苗を植える向きに注意して第一花房の向きを収穫しやすい方向に向けて植える。
苗を植える時期
温暖地ではだいたい4月下旬から5月上旬くらいが苗の植え付け時期と言われています。暖地や寒冷地では多少前後します。
我が家では例年ミニトマトの苗植えは少し遅目で、5月中旬~下旬にかけて植えることにしています。
日本列島は暖地、温暖地、寒冷地と3段階で気候分けされたり、5段階で地域分けされてたりします。
気候区分
こうして地図を見てみると一目瞭然です。日本は島国ですし、北から南まで温度差は激しいです。また、沿岸部か内陸部かでもかなり温度が変わります。
亜熱帯
沖縄や九州地方の南の島々、日本最南端の小笠原諸島と言った、平均気温18度以上の地域を亜熱帯と表記して赤色で表示しました。
日本では非常に温暖な地域で、早い時期に作物を栽培する事ができます。
暖地
九州や五島列島、四国、本州の南の海岸沿いの、平均気温15度〜18度の地域を暖地と表記してオレンジで表示しました。
気候、温度を3段階で分けると、亜熱帯と暖地の地域を合わせて、暖地とすることもあります。温暖な地域なので、比較的早い時期に作物を栽培することができます。
平温地(温暖地)
本州の中国地方、関西地方、東海地方、関東地方は、平均気温12度〜15度の平温地または温暖地と表記し、緑色で表示しました。日本の首都圏を含む地域がこの気候区分になりますので、日本の目安となる気温区分と言えます。
寒冷地
山岳地域や高原、北関東地方、中部地方、東北地方は、平均気温9度〜12度の地域で寒冷地と表記して水色で表示しました。
日本国内の比率で言うと一番大きな割合を占める地域なのかもしれません。
寒地
一部の山岳地帯、北海道と北方領土を含む平均気温9度未満の地域を寒地と表記して青色で表示しました。
気候、温度を3段階で分けると、寒地と寒冷地の地域を合わせて、寒冷地とすることもあります。日本では非常に涼しい地域で、限られた時期に作物を栽培する事ができます。
あとがき
苗の植え方一つとっても注意すべき細かいポイントはいくつもあります。一つ一つは本当に些細な事なのですが、こういった育てる上でのちょっとした事の積み重ねは案外馬鹿にできたものでもなく、塵も積もって山となるわけです。
慣れてしまえば特に意識せずとも自然とやっていたりする事でも、最初はめんどうに感じてしまうかもしれません。園芸は楽しんでやるのが一番ですから、あまり拘りすぎて疲れてしまうほど徹底するのも考えものです。
でも、たくさん収穫ができたらそれだけ楽しさも増します。去年よりも多く今年は収穫できたらいいな~というシンプルな思いで色々試していくうちに、小さな違いが大きな違いとなり、実りに表れてくるのだと思います。
参考になれば幸いです。