網戸の張替え方
公開日:
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最終更新日:2016/06/15
ボロボロになった網戸を張り替えたいと思いながら何年もそのままで使っていませんか?網戸は素人でもわりと簡単に張り替えられるのですよ!
穴の開いた網戸では新鮮な空気で部屋を換気させたいのに嫌な虫まで入ってきちゃいます。たくさんの写真を使って詳しく網戸の張り方を解説するのでこの機会に覚えちゃいましょう!
プロ並みにとはいかなくても十分実用に耐えられる網戸の張り方をご紹介します。
これなら自分にもできそうと思ったならDo it yourself!
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網戸を張り替えるためには
網戸を張り替えたくてうずうずしているかもしれませんが、何事もまずは準備が必要です。
張り替えるために必要な事がいくつかあるので、きちんとポイントを抑えて整理していきます。
網戸の種類
網戸と言ってもいくつも種類があります。窓も他所様の家とまったく同じではないように、網戸もまた違うのです。
網戸を張り替える上で注意しなければならない違いを順を追って説明するので、きちんと理解しておきましょう。
網戸のフレームの違い
網戸は通常日本ではアルミ製の窓サッシに付属したアルミ製のフレーム材が使われていることが多いはずです。
このフレーム枠はいろんな種類があるので、大きさはもちろん、素材による強度の違い、そして構造の違いがあります。
この中で特に重要なのが網戸フレームの構造の違いです。
使用できるゴム紐の違い
網戸をじっくりと観察した事がある人はかなり少ないと思いますが、網戸は網をゴムでフレームに固定しているのです。
このゴムなのですが、フレーム構造の違いによって使用するゴム紐の太さが変わります。
使用する網の違い
網戸に使用できる網には色々な種類があります。この網の種類の違いによっても、張り替えるときに少々問題となる違いが生まれるのです。
網戸のゴム紐
前述したように、網戸用のゴム紐は使用するフレームによって太さが違います。太さの違う種類のゴム紐を間違って選んでしまうと、緩かったり、キツすぎだったりしてしまうわけです。
なので、販売されている太さの違う種類の中から、自分の家の網戸フレームに適したサイズのゴム紐を購入しなければいけません。
ゴム紐の太さは以下のような規格に分かれています。
- 2.8mm
- 太さ2.8mmでかなり細身のタイプです。
- 3.5mm
- 太さ3.5mmで少々細身のタイプです。
- 4.5mm
- 太さ4.5mmで標準的な太さのタイプです。
- 5.5mm
- 太さ5.5mmでやや太めのタイプです。
- 6.8mm
- 太さ6.8mmでかなり太めのタイプです。
これらの中から使用する網戸に適したサイズを選ぶのです。
網戸の網
網戸と呼ばれる肝心の網の部分ですが、様々なタイプのものが販売されています。張り替えるときに意識しておくべき点をいくつか整理してみます。
網の素材
網の素材も時代とともに色々な素材が使われてきています。昔ながらのナイロン製のものや、アルミ製のもの、虫を寄せ付けないような工夫が施されたものなど様々です。
使用されている素材によって、安価なものもあればかなり高額なものもあります。
網の素材によって、張替えやすさ、つまりは難易度も変わってきたりもするのです。
網のメッシュ
網の目の細かさがメッシュとして表示されています。この目の細かさもかなり重要な要素です。風通しの良さや、虫の入りにくさに直接影響してきます。
目が細かいほうがいいのか、それとも荒いほうがいいのかは一長一短があります。
一般的に販売されているメッシュ度数は以下のようになっています。
- メッシュ16
- とても目の荒いメッシュです。風通しはとても良いですが、虫も結構入りやすくなります。
- メッシュ18
- かなり目の荒いメッシュです。風通しはかなり良いですが、虫も結構入りやすくなります。
- メッシュ20
- 一昔前では一般的な粒度のメッシュです。風通しもそこそこ良いですが、虫もそこそこ入ります。
- メッシュ24
- 最近の主流になりつつある目の細かいメッシュです。風通しはそれほど良くはありませんが、虫が入ることはあまりないです。
- メッシュ26
- かなり目の細かい部類のメッシュです。風通しはかなり悪いですが、虫はほぼ入ることはありません。
- メッシュ30
- とても目の細かい部類のメッシュです。風通しはとても悪いですが、虫はほぼ入ることはありません。
網戸を張り替える上で、最も重要と言えるメッシュは自分の環境や用途、好みに合わせて慎重に選びたいところです。
上記以外のメッシュも販売されていると思いますが、メッシュ20とメッシュ24が風通しと虫除けのバランスが良く一般的と言えます。
風通しを重視するか、虫の入りづらさを重視するかで、選ぶメッシュは変わってきます。
目の細かいメッシュになるほど風通しが悪くなりますが、最も細かいメッシュでも風が入らないわけではなく、感じ方は個人によります。
我が家では虫除けの目的が強い網戸なので目が荒いよりは、虫の入りづらい目の細かい方が良いと感じます。
網の柄
網戸には従来の昔からある無地のものや、ストライプ(縞模様)などの柄の入ったものもあります。
無地タイプのものは安価に販売されているものが多いですが、柄物は珍しく高級なタイプが多いです。
柄の有無を選ぶ場合は値段や好みのみならず、張り替える上での張替えやすさにも影響してきます。
- 無地タイプ
- 最も普及している一般的なタイプで、張替えやすさは標準的と考えます。
- ストライプ柄
- 柄物、特にストライプ(縞模様)のタイプは、かなり張替え難易度が高いです。
網の厚み
意外と気にしていないところかもしれませんが、網戸の種類によっては網の厚さが違います。
この網の厚みの違いによって張り替えるときの張替えやすさや力加減が変わってきます。
無地の網戸の張り替え方
一般的な無地タイプの安価な網戸を張り替える方法を説明していきます。
この時は私も網戸の張替え初挑戦でしたので、値段も安価な無地の網を選択しています。
用意した道具・材料
網戸の張替え初挑戦には以下の道具などを用いました。
- 無地の網
- 柄物ではなく一般的で安価な無地タイプの網を用意しました。
- 4.5mmのゴム紐
- 我が家の網戸フレームは一般的な太さのゴム紐が使えるタイプだったので、4.5mmのゴム紐を用意しました。
- ローラー
- 網戸張り替え専用の道具のローラーを使いました。
- カッターナイフ
- 適したサイズに切るためにハサミと、はみ出た網をカットする為にカッターナイフを用意しました。後ほどもっと便利な道具も紹介しています。
- クランプ類
- 網戸の網や枠組みを固定できるように、念のためクランプを用意しました。
張替えの指針
最初から上手に貼れるとは思わなかったので、失敗してもいいように安価な網を採用して、気楽にゆるくやってみよう!というスタンスを取りました。
この後、何度かに分けて家中の網戸を張り替えることになったわけなのですが、最初は特に色々と不備が目立ちます。
網戸を簡単に貼る裏ワザ?
網戸を貼るにはいくつかやり方があるのですが、実は素人でも簡単に貼れるコツがあるのです!
しかし!私は最初からあえて一般的な方法を取ることにしました。なので、これから説明する方法は特別簡単な方法とは違います。
もちろん!その簡単な方法もご紹介しますが、一度一般的な方法を理解した上で、ここをこう変えると簡単なんだよ!と説明することで理解をより深められるかなと思います。
では次から、具体的な方法について見て行きましょう。
網戸を窓枠から外す
張り替える為に、窓枠からまずは網戸を外します。網戸の上部の端に専用の金具で簡単には抜けないようになっているはずなので、ドライバーでネジを緩め金具を下に下げます。
我が家のタイプはこのような感じですが、網戸によっては違うパターンもあるかもしれませんので、同じような金具がないか探してみてください。
ボロボロの古い網戸の網を取り去る
窓枠から外した網戸から長年使った古い網を取り除きます。ゴム紐で止まっている網戸の面を向けて、ゴム紐の継ぎ目部分を探します。
継ぎ目を見つけられたら、ボールペンやドライバーと言った道具で抉るとわりと簡単にゴム紐を抜き取れます。
ゴム紐が少しめくれたら、あとはビーッとひっぱって網戸フレームからゴム紐を取り去ります。
網戸は相当ボロボロな状態。。
ゴム紐が取れれば、網は簡単に外れます。
同じように他のゴム紐も引っ張って剥がします。
ゴム紐を外すと網が取れます。
汚れた網戸フレームを洗う
ゴム紐を外しているときにも砂埃などで汚れていたりするので、できれば一度網戸のフレームを隅々まで綺麗に洗うと後々の作業もしやすくなります。
網戸フレームを作業台に置く
地べたでもできなくはないですが、できれば大型の作業台があると作業がスムーズにできます。作業台がない方は大型のテーブルに汚れないようにビニールシートなどを敷いて作業すると良いでしょう。
網戸フレームに網を載せてゴム紐や道具を配置する
買ってきた新しい網を、取り付ける網戸フレームの上に乗っけて幅や丈が適切になるように長さを調整したりします。
後々、ゴム紐をはめ込んだあとに余分な網はカットするのですが、新しい網の丈が長すぎる場合などは、最初から作業しやすいサイズにカットしておくとやりやすいわけです。
クリップ型のクランプは使いやすいですが、固定力はあまりないので網がズレない程度の押さえにしています。
網を広げたら、次はゴム紐も買ってきた袋から出して作業しやすいように配置します。一応長さが足りるかもチェックしておくと良いでしょう。
使うローラーなどの道具も出して作業できるように配置します。窓フレームが滑ったりして作業しにくい場合は、フレームをクランプなどで固定しておくと良いでしょう。
網戸フレームにゴム紐をローラーで差し入れる
ゴム紐はどこからでもいいのですが、私の場合は網戸フレームの短辺側の下辺の、右端のコーナーから少し間を取った箇所から、ゴム紐を差し込むようにしています。
ローラーの柄の部分には突起がついていて、ゴム紐を押し込みやすくなっているので、ゴム紐をグイグイと押し込んでいきます。
網の素材やゴム紐の太さによって押し込む力がだいぶ変わります。数センチも押し込んだら一先ずOKです。
ゴム紐をローラーでゴロゴロする
なんとも表現が陳腐で申し訳ないですが、ローラーはゴム紐を包むような半円形の溝が付いているので、そこにゴム紐しっかりと当ててローラーをゆっくりとゴロゴロ回転させていきます。
ただし、このゴロゴロが難しいのです!上手にゴロゴロしてくださいと言うのは簡単ですが、それが簡単にできれば誰も苦労はしませんし、プロの立場がありません。
プロがやるといかにも簡単そうにスイーッと高速でゴロゴロしているそれこそがプロの技です。
素人がそれを真似てやるとまずローラーからゴム紐が外れたり、溝から外れて明後日の方向をローラーでゴロゴロしてしまい、網に取り返しの付かない跡がついてしまったりします!
なので、はじめはゴム紐をしっかり溝にはめ込むようにゆっくりとゴロゴロするしかありません。
第1コーナー手前までの直線を乗り切ろう
網戸を貼ることは4つのコーナーがある広大なレース場を手押し車で走るようなものです。たかが1枚の網戸と侮る無かれ。。慣れるまでは果てしなく長く感じてしまうのです!
そして、スタートしてからはじめのコーナーに差し掛かる直線を綺麗に走ることがとても重要です。この最初の走りを失敗するとすべてが狂ってきてしまいます。
なので、新しい網の網の目1つ1つを凝視しながら、1マスもずらさず真っ直ぐゴム紐で止めてやる!くらいの気持ちで望んでください。
もし第1コーナーに差し掛かるまでにズレてしまうようなら、ゴムを一旦外して、跡のついていない綺麗な網の部分までズラして再挑戦!と網の余りがあるだけ挑戦してください。
最も重要なのは最初の走り、スタートでポールポジションを取れるかなのです!
第1コーナーは慎重に曲がる
さて、レースなど一度も観戦したりしたこともなく、F1などに詳しいわけでもないのに、なぜかそんなレーサー気分にさせてくれる網戸!
最初の直線を綺麗にコロコロできても油断はできません。コーナーを上手に曲がれるかで、次の直線が綺麗に貼れるかが決まります。
ローラーを一旦柄の方にして、1回1回慎重に網を溝に押し込んでいきます。
網の強度によって押し込む力も相当変わってきますが、直線と比べてコーナーではキツくテンションを持って力を入れて押し込むと良いです。
この時、余裕を持ちすぎてゆるくコーナーを曲がってしまうと、コーナー部分が撓んでしまいます。逆にキツく力を入れすぎてしまうと、網目が歪んでしまったりもします。
網の伸縮に合わせて適度な力加減でゴム紐を溝に押し込む事ができれば、綺麗に貼ることができます。が、これが難しいわけです。。
第2コーナーまでの長い直線
第1コーナーをなんとか綺麗に曲がる事ができたかは、網目を見れば分かります。網目の1マス1マスはほんの少しの力加減で簡単にズレたり歪んだりします。
たとえ綺麗に曲がれたとしても、その後の長い第2コーナーまでの直線も油断はできません。
一気にコロコロするのではなくゆっくりでいいので慎重にコロコロするのです。
ただ、基本的にはスタートした後の直線と貼り方は変わらないので、1マス1マスを意識して、真っ直ぐにローラーを走らせてゴム紐を溝に押し込んでいくわけです。
持ち方や角度、力加減は一定になるようにした方が真っ直ぐコロコロできます。
第2コーナーは別次元!さらに慎重に曲がらないといけない
先ほど第1コーナーを見事に曲がれた人は、第2コーナーも同じように曲がろうとするかもしれませんが、実はここが最大の難所とも言えるところです!
なぜなら、第1コーナーよりも第2コーナーの方が難しいからです!
では、なぜ難しいのか?というと、一度貼ってみれば分かるのですが、コーナーはテンションをある程度持って曲がるようにしないと撓んでしまうと第1コーナーで説明しました。
ここで、第2コーナーでもある程度のテンションを持って貼ろうとするわけですが、第2コーナーの先は3番目の直線なわけです。つまり、最初の直線の向かい側、対面となります。
スタートした直後の第1の直線では、ただ真っ直ぐ走ることだけを意識すれば良く、テンションは意識する必要はありませんでしたが、この第3の直線は対面第1の直線側がゴム紐でしっかりと固定された状態なので、網をゴム紐で溝に押し込む時に、テンションの分だけ引っ張られるのです。
この第2コーナーでゆるいテンションのまま曲がれば、網はゆるく撓むことになりますが、きついテンションのまま曲がれば、網はピンと張ることになるわけです。
第3の直線そして第4の直線はテンションとの戦い
第1、第2の直線は真っ直ぐローラーを走らせることだけに意識が行くわけですが、第3、そして第4の直線では、対面側とのテンション(張力)も意識しながら真っ直ぐ走らなければいけません。
第2コーナーを綺麗に曲がる事ができた後は、第3の直線のテンションをどれくらいで張るかで力加減が大きく変わります。また何より大事なのは一定のテンションを持って張るということです。
テンションが一定でなければ、網目がぐにゃぐにゃに曲がる蛇行運転となるわけです。
第3コーナーそして第4の直線
第3コーナーと第4の直線は、第2コーナーと第3の直線と同じです。対面側のテンションの影響を考えながら、真っ直ぐ一定のテンションを持ってローラーを走らせるわけです。
ただし、少々違うのは、第3コーナー、第4の直線に入ると、全方向が引っ張られるわけですから、網戸の全体のテンションがほぼ決定するわけです。
ここで一定のテンションを保てなければ全体的な出来も歪んだものとなってしまいます。
最終の第4コーナー
今までの長い道のりも残すところ最後のコーナーです。撓みなく第4コーナーを曲がれれば、スタート地点までの僅かな直線を残すのみです。
第4コーナーは今までよりも全体に与える影響はあまりないですが、最後の詰めなのでしっかりと曲がりたいところです。
スタート地点との交差でゴール
スタートとゴム紐が重なりあう地点を迎えてようやくゴールです!ここまでくればゴム紐を正確な長さで重なりあうようにカットするだけです。
なるべくピッタリとなるようにハサミで切ったつもりが少しあまり気味。。
ローラーでゴム紐がちょうど重なるように溝に押し込んでいく。
ぐいっと力をいれて最後のコロコロ。
最後の最後まで気は抜けない。
重なる部分が長すぎるようならピッタリなるように調整すると良い
ローラーをまた柄の方に変えたりしてゴム紐を溝に押し込みます。ピッタリと継ぎ目が合うように溝に収めることができればゴム紐ドメが完成です。
これくらいのはみ出しでは問題はないものの少々気になったのでこのあと長さ調整をしました。
余った網をカッターナイフでカットする
ゴム紐で新しい網止めた際に余分に余った網の部分をカッターナイフなどでカットします。この時綺麗にカットできるかどうかもかなり重要です。
カッターナイフの刃は必要な分だけ出しておきます。
カッターナイフの刃を網戸枠に押し付けて不要な網を切り取ります。
手を怪我したりしないように慎重に網を切りましょう。
スーッと切りたいところだけれど結構難しい。。
ところどころ切れてなかった所はあとでカットすればいいので全体の不要な網を切っていきます。
カッターナイフでは網戸のフレーム自体も傷つけてしまったりします。
また、カットする際に網を抑えたりすることで、せっかく押し込んだゴム紐が緩んだりする箇所も出てくるので、浮いてしまったところは再度ローラーでゴロゴロしておきます。
網の目がきちんとマス目上に沿って張れていればいいのですが、あまりにも斜めに歪んで張ってしまった場合は、カットした網の目が斜めに切断されるわけで、解れやすくなったりもします。
ここまでくれば網戸の張替えはほぼ終わりです。
網目を見てみるとそこそこ綺麗に張れたかも!この後、網戸を外した手順とは逆に窓枠に取り付けて終わりです。
簡単な網戸の張り替え方
安価で無地の網戸の張り方をここまで見ていただいた上で、網戸を張り替えるのは難しいと感じたでしょうか?それとも意外と簡単と感じたでしょうか。
この無地の網戸は私がはじめて張った時の写真を使っているのですが、よくよく拡大すれば細かいところは歪んでいたりもしますし、完璧とはとても言えない状態です。
それでも網戸を張り替えてから数年が経ちましたが、使用上まったく問題はありませんし、多少の歪みが気になることもありません。
私から言えることは、はじめてでも、張り替える前は難しいと感じても、実際やってみて多少失敗したとしても、意外となんとかなるものです。
もっと簡単なやり方
今回ご紹介した方法では、ゴム紐1本で一周をぐるっとする方法を説明してきたわけですが、実はもっと簡単な方法もあります。
それは冒頭でボロボロの網戸を外す写真をよく見ていただけると分かるのですが、実は我が家の元々あったボロボロの網戸は、簡単な方法で張られていたのです。
なにが違うのか?
ボロボロの網戸から網を外すとき、ゴム紐をボールペンで剥がしていたわけですが、ゴム紐は網戸の枠に対して2本づつ使われていました。
つまり、2面ある大型の網戸の枠組みに2枚の網と4本のゴム紐で張られていたのです。
網戸の張替えで難しいところは
網戸の張り方で難しい難所として説明している箇所がありました。それは、網戸の4辺、4角のうち、第2の角、第3の直線、第3の角、第4の直線です。
1本のゴム紐を使って網戸を張る場合、第2の角以降は反対側の既に張った面からテンション(張力)を意識して張ることになるので、ここが難しいのです。
張力を強めに張ろうとすれば、反対側から引っ張られるわけでして、その張力を一定に保ちながら張らないと網の目が歪んでしまうわけです。
難所を簡単にすることで楽に張れる
この難所が難所たる理由は、ゴム紐を張る時に角を曲がる難しさです。ゴム紐を真っ直ぐ張る事も難しくはありますが、角を綺麗に曲がれるかどうかの方がより難しいとも言えます。
この角をゴム紐が曲がる回数を減らすことができれば、直線を綺麗に張る難しさだけに集中できることになるわけです。
角を張る苦労を2回減らす
つまり簡単な張り方とは、ゴム紐を張っていく上で角を曲がる回数を極力少なくすることで簡単にするという方法です。
最初から第2の角までを1本のゴム紐で張る。そして、テンションがかかる第2の角~第4の角までをもう1本のゴム紐で張る。という方法なのです。
ゴム紐が角を曲がる際は、どうしても多少なりともマス目が歪んでしまったり、撓みが出てしまったりしやすいので、なるべく直線だけで張ることで歪みを抑える事がしやすくなると言えます。
簡単な方法のデメリットは
あえて言うならば、ゴム紐のテンションの高さは一本だけで張るほうが高く張れると思われます。角をゴム紐が曲がることで、高いテンションを維持しやすく、一度ハマってしまえば抜けづらい気がします。
2本のゴム紐を使い角を2箇所止めていない簡単な方法では、その辺りで少し問題があると言えますが、普通の使い方をしている分にはまったくと言っていいほど問題はないはずです。
網戸の張り方のパターン
今回使用した、縦長の大型の網戸で言えば、張り方は4パターン考えられます。
- 網2面・ゴム紐4本の張り方
- 元々我が家の網戸の張り方はこのパターンでした。枠組みごとに網を1枚づつ使い、網1枚に対して2本のゴム紐を使った張り方です。
- 網2面・ゴム紐2本の張り方
- パターンとしては、枠組みごとに網を1枚づつ使い、網1枚に対して1本のゴム紐を使った張り方も考えられます。
- 網1面・ゴム紐2本の張り方
- パターンとしては、今回の例のように網を1枚使い、ゴム紐は2本を使って張る張り方も考えられます。
- 網1面・ゴム紐1本の張り方
- 今回紹介した無地の網戸の張り方の方法です。網を細かく切らず大枠に合わせて1枚使い、1本のゴム紐を使って張る張り方です。
角を一切曲がらない方法はありか?
例えば角を一切曲がらないで張る方法も考えられます。つまり、直線に対して1本のゴム紐で張るということです。
私も試したことがないのでなんとも言えませんが、この張り方は聞いたことがないので、おそらくは相当外れやすくテンションを保ちにくいのだと思われます。
おすすめの網戸の張り方はどれなのよ!
どなたでも張りやすい方法として1つ挙げるとするならば、網は1面、ゴム紐は2本の張り方が良いのではないか?と思います。
我が家の元々の張り方である網2面でゴム紐4本というのはテンションは張りやすいですが、ゴム紐を張る長さは最も長くなります。
網1面ですと多少ゆるいテンションになりやすいとは思いますが、張りやすさと実用度を考えると無難なところなのではないかな?という判断です。
ただ、私は網1面、ゴム紐1本の方法で我が家の網戸の全てを結局は張り替えることになったのですが、ゴム紐1本での張り方でもそこまで難しくはないかな?と思います。
網戸を上手に張り替える上で最も重要な事は
結局のとこは経験に勝るものはないということでしょうか。。身も蓋もない気もしますが、どれくらいの力でというのは口で言っても、いくら書いても分かり難いことです。
習うより慣れよ、とりあえずやってみるというのはDIYにおいて最も重要と思う考えの1つと思います。
また、使う網によってもまったく力加減とか変わってきたりもするので、まるで別物。。と言えなくもないのです。
安い無地の網戸について今まで詳しく紹介してきたわけですが、網によってかなり違いがあるよ!という事をお伝えしたいので、無地ではなくストライプの厚めの網を用いた方法についてもご紹介したいと思います。
しかし、記事が長くなる。。
ストライプ網戸の張り替え方
ストライプ(縞模様)の網戸はかなり気に入ったので、この後家中の全ての網戸に使いました。
この網戸はメッシュは24と無地タイプで採用したものと同様の粒度ですが、目隠し効果も高く、虫などを寄せ付けにくいという謳い文句の商品です。
無地タイプの網戸とは網の編み込み方や素材も明らかに違い、特に網の厚みが違います。
張り方を説明する前に、無地タイプとの違いについて少し触れてみたいと思います。
ストライプ網戸の難しさ
ストライプタイプの網を採用する場合、なんといっても気をつけなければいけないのが、出来栄えの良し悪しがはっきりと分かってしまう難しさです。
単純に目が曲がってしまえばそのままストライプの柄も曲がってしまうので、無地の物と比べると張り方の粗さがモロにでてしまうわけです!
その為、プロに依頼する場合でも張る料金は何割か増しになってるに違いありません。
無地タイプ以上に網の目を綺麗に張るように意識しなければならないので、難易度はかなり高いと言えるでしょう。
無地とストライプの網の張り方の違い
網戸の網は商品によって色々と違います。その中で私が採用した網戸に関して言えば、無地とストライプで最も張り方の違いに影響を与えたのは、網の厚みです。
安価な無地の網戸はナイロン製の薄い網なので、伸縮性も高く柔らかい印象です。その為、力加減によっては容易に網の目が歪んでしまうのです。
対して、採用したストライプ網の商品は、値段も1枚1000円超と高く、がっしりと分厚い素材で編まれています。その為、多少のことでは歪まないものの硬い印象があります。
この厚みの違いと、硬さや柔らかさはそのまま網戸を張るときの力加減に影響してきます。
ストライプ網の解説指針
ストライプ柄とはいえ、網戸は網戸なので基本的に今までの張り方と同様の手順で進めていきます。ただ、まったく同じ内容を書くのも大変ですし、読み手にとっても大変です。
なので、一連の流れは写真で同様に説明しつつも、違う点に特化して書いていこうと思います。
張り方は変わらず1網1ゴム紐
無地の網戸と同じ大きさのフレームにストライプの網を張った後は写真のようになります。
結構綺麗に張れたと思いますが、歪んでいるところがあるのもお分かりでしょう。。この網では相当テンション(張力)を高めで張っています。
網に溝跡を付ける
ゴム紐はせずに、ローラーだけを使って網に溝跡をつけていきます。無地の時とは大きく違うところが最初から出てきました。
この方法はこの網戸の網を作っているメーカーに直接問い合わせをして聞いた方法です。
なぜこのような下準備をしておくのかというと、前述した通りこの網が分厚く硬いからです。このように溝跡を付けてからの方が格段にゴム紐を押しこみやすくなるのです。
第1の角となるコーナーにも同様に溝跡をローラーで付けておきます。
網の目が歪まないように溝跡を慎重に入れていくのです。
張り方の工程はまったく同じだけど要所は違う
予め付けておいた溝跡にゴム紐を入れ、無地と同様にローラーの柄を使って押し込んでいきます。
ローラーで押しこむ強さは溝跡を付けた跡でも薄手の無地網と比べると力が入ります。厚みが違うので同じ4.5mmのゴム紐でもキツくなるわけです。
第1の角までローラーでゴム紐を押し込んだわけですが、ストライプの網は張力が高いので少し盛り上がっています。
第1の角は、柄の突起を使ってゴム紐を押し込みますが、相当の力を込めています。
テンションのほぼかからない第1コーナーですが、ストライプ柄の濃い部分は編み込みが強く目が相当細かいので、厚みも違います。
力の入れ具合がまるで違う
ゴム紐についた跡が力の入れ具合の強さを表しているように、相当強く突起部分で押し込んだ跡がついています。
これから第2の直線となる、網戸の縦方向の長い直線です。溝とストライプの柄とで無地タイプよりは真っ直ぐに網がなっているかが分かりやすいです。
この網戸は1枠しかない風呂場用の小さい網戸フレームなのですが、わずかに直線がズレてしまいました。。
ストライプの部分ごとに網目の濃さが違うのはかなりのやりにくさです。厚みと強度が部分ごとに違うわけですから!
第2の角、第3の直線部分は強烈なテンションを持って張るので、押しこむだけでも大変です。ここではローラー部分を使い真上から押しこむようにして少しづつ進みます。
張力が高い為、コロコロとローラーを簡単には転がせないのです。
ローラーは転がさず上から押し込む
ローラーを転がそうとすると、転がす方向にかなりの力を入れる事になるので網自体を進行方向に斜めから押す感じになります。その為、その力で網目が歪みます。
なるべく綺麗に張るには、ローラーを転がさず上から押すのを繰り返すのが最もやりやすかった方法です。
第4の直線部分と 第4の角まで来る頃には、クーラーを付けていても相当汗だくになるほどでした。
ローラーを転がせず、押し込み押し込み進んでいくので時間もかかります。多少の歪みはありつつもなんとかここまでこれたわけです。
小さい網戸ながら相当時間をかけてようやくスタート地点まで戻ってきました。。
ゴム紐を重なり合うところでピッタリにカットします。
前回よりもピッタリに切れました。
全体的なテンションが決まる最後の最後まで、網がぷっくりと膨らまないように相当の力を込めています。
苦労の甲斐あってゴム紐の継ぎ目が綺麗に収まりました!
網戸専用カッターは超便利
ここで新登場するのが、網戸の余りをカットするのにとっても便利な専用の網戸カッターです!
前回はカッターナイフを使用したものの、かなり網戸自体を傷つけてしまったりしましたが、この専用工具はとっても使いやすいのです。
角から刃を入れてしっかりとフレームに沿うように切っていきます。
少し押し付けながら余った網をスーッとカットできちゃいます。
網戸専用カッターがあれば1周するのも楽々で簡単にカットできるのです!
ほぼ曲がることもなくストライプの網戸を張れました。
柄付き網戸は歪みが分かり易いので難しいですがなんとかなるものです!少しの歪みはご愛嬌!味と捉えましょう。
ストライプ柄を張り終えてみて
この後、何枚もストライプ柄の網戸を張ることになりましたが、プロ並みに綺麗に歪みなく張れた!というのもあれば、ちょっとこれはさっきより酷い。。なんてのもありました。
全体的にはまずまずの出来と言える感じになったと思いますし、あれから数年虫などが入ってくることはほとんど無くなり、見た目も気に入っています。
安価な無地タイプよりも私はこの厚手のストライプの方が張った枚数が圧倒的に多いので、こちらの方が張りやすいと思うようになりました。
網戸を張るコツ・ポイント
上手に張るコツ、ポイントや注意点を整理してみると以下の様な感じです。
- ローラーを押し込む強さを一定に保つようにする。
- ローラーと一緒に自分も移動したほうが一定の力を加えやすい。
- ローラーを握る角度も一定に保つようにする。
- ローラーを進行方向に押すように使うと網目が乱れやすいので、上から押すように心掛ける。
- 四隅の角を網目が歪まないようにゴム紐ドメするのが難しい。
- クランプなどはしない方が良い場合もある。特に、一定のテンションで張る時は逆に邪魔になる。
- テンションを高めに張りたい場合は、ゴム紐をローラーで押しこむように上から押し込んだ方が綺麗に入る。
- ゴム紐をローラーで押しこむ際、網を引っ張りながら押し込むとテンションを高く張ることができるが、歪みやすくもある。
- 四隅の角は特に歪みやすいが、あまりテンションを高め過ぎて張らなくても、実用上はあまり問題はない。
- 厚手の丈夫な網でテンションを高めに張りすぎると、網戸フレーム自体が歪んでしまうのでほどほどにすること。
あとがき
訳あって久しぶりの記事投稿となりますが、いや~恐ろしく長い記事になってしまいました。。
網戸の張替えは記事にしたいと思いつつ、写真のタイムスタンプを見ると2012年!記事を書いているのは2015年ですから、3年も経ってしまったわけです。
ようやく記事に出来たものの、写真の総数は80枚近くもあり、まとめ上げるのに更に一苦労!
出来ることなら記事を読んでいただいたあなたの参考になれば良いのですが、私自身手探りの網戸張り替えだったので上手く伝える事ができたかどうか。
最後に1つ言えるとすれば、繰り返しにもなりますが、やってみれば意外とこんなもの?と思ったりするので、悩むよりも試しにやってみるといいですよ!
本当に長い記事になりましたが、最後まで読んでくださった方は勿論のこと!途中で長いわ!と消えてしまった方も、読んでくださりありがとうございます。参考になれば幸いです。
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